日吉歯科診療所について
日吉歯科診療所では、これまで長期にわたり定期的で継続的なメインテナンスを主体にした歯科診療を推し進めて参りました。
その結果、定期的に来院してメインテナンスケアを受けている子供たちにおいては、12歳時に永久歯に一本のむし歯のない人(カリエスフリー)の率90%以上を達成し、歯科先進国のスウェーデンと肩を並べるほどの結果を示しています。
ちなみに、日本全体の12歳時のカリエスフリー率は30%程度です。また、成人においては、長期にわたりメインテナンスを継続している方は治療後の抜歯率が大変低く、20年以上メインテンスを継続している方については、75歳での残存歯数が平均18本で、厚労省の歯科実態調査における75歳の平均残存歯数8本より、10本も多く残存しています。
こうした診療所の取り組みは、様々な論文になり海外においてもその成果は注目されているほどです。患者さんが日常的に家庭で行う適切なブラッシングやフロッシング、またフッ化物の効果的な使用が、口腔の健康を守るために必要なことに違いはありませんが、それに加えて、定期的に歯科衛生士に細菌を減らすためのクリーニングをケアとして受けていただくことは、健康を維持することをより確実なものにしています。
それほどに歯科医療においてはメインテナンスの効果は大きなものなのですが、こうした取り組みをシステム化し、診療にきちんと反映させている診療所は残念ながら日本においてはまだ非常に少ない状況にあります。このような取り組みを日吉歯科診療所だけでなく、多くの診療所にも取り入れてもらおうと考え、セミナー等の活動も平行して行ってきました。その結果、日本各地でそうした診療所が生まれ始めてきています。
そのような歯科医療のあり方を、一人でも多くのみなさんに理解していただけることを願っています。