セミナー報告



2010年12月15日

2010年12月15日に国際医療福祉大学、東京青山キャンパスにて
「医療を変える・福祉を変える・現場から変える」
と題した全13回のコースの第12回目の講義を担当してきました。
講義の詳細はこちらです。 http://www.iuhw.ac.jp/daigakuin/nogizaka/2010_s/07.html
受講者は看護教員をはじめ、看護士、助産師、介護関係者など多種にわたり、講座のコーディネーターの大熊教授から受講者の感想文をいただきました。
以下に抄録と感想をご紹介いたします。

第12回 「目からウロコの歯の革命」

オーラルフィジシャン育成セミナー主宰
山形県酒田市 歯科医師 熊谷 崇

 私が大学時代に受けた教育は、齲蝕や歯周病が進行してしまった結果を上手に治療したり、歯の無いところをどう補うかというような修復補綴治療に関することに大半が費やされていた。また、当時は治療技術の進歩、治療に使用する様々な材料も開発され、最新の治療法や材料を駆使して治療を行うことが良い歯科医療と考える傾向があった。見た目のきれいな被せものを作ったり、痛くない義歯を作ることの出来る歯科医師が「腕のいい歯科医師」と言われていた時代でもあった。
 そのような時代から40年あまりが経過したが、一般的な歯科医療に対する期待や評価はその当時からほとんど変わっていないように思う。
これは、歯科医療者側の意識だけではなく、歯科医療を受ける側の意識も同様に大きな変化はみられない。歯科医院は出来ればいきたくないところ、治療は困ったことが起きた時だけ、歳をとれば歯が無くなるのは当たり前というような意識が今も支配している現状がある。


 しかしながら、この40年間の歯科医学の進歩はめざましく、今や齲蝕も歯周病も以前のようにコントロールの難しい疾患ととらえることはなくなった。それは、齲蝕や歯周病の病因論が確立され、予防法や治療法についても国際的にはそのガイドラインが整備されているからである。
 口腔内の2大疾患ともいえる齲蝕と歯周病は、原因となる細菌の感染と様々なリスクが関わって発症する多因子性の疾患である。しかも、それらの原因になる細菌やその感染経路はすでに良く知られており、発症や進行に関わるリスクもほぼ解明されている。つまり病気の原因やその進行に関わるメカニズムがはっきりしているので、現在は十分に予防の可能な疾患としてとらえることができるようになった。


 酒田市に開業してから30年が過ぎたが、この間日吉歯科診療所の取り組みは、齲蝕や歯周病の初発を抑え、発症した人については再発を抑え、歯の喪失を許してしまった人にはそれ以上の喪失を防止することを目標に診療所をシステムアップさせてきた。いわゆる予防を基盤においた診療システムの確立である。
 その予防は、一般的な質の高いブラッシングや砂糖の排除だけを患者に求めるものではなく、先に述べたような口腔内細菌の異常繁殖を防止するために、患者一人ひとりのリスクを種々の検査で把握し、そのリスクに合わせたコントロールを家庭と診療所で継続的に行う。つまり、患者一人ひとりのリスクをきちんと検査し、疾患の原因となるバイオフィルムとしての口腔内細菌を治療として除去し、必要なリスクのコントロールを計り、コントロールに必要なパーソナルケアが十分にできるように指導し、それを記録するという一連の作業をメインテナンスとして継続的に行うというものである。日吉歯科診療所ではこうした一連の手順をMTM(メディカルトリートメントモデル)と呼んで日常臨床で実践している。しかしながら、そのような処置を確実に行うためには、十分な知識や技術を習得した歯科衛生士の存在が欠かせない。
 また、日吉歯科診療所では、20歳以下の成長期の子どもたちと成人に診療エリアをわけ、それぞれに専門性を持った歯科医師と歯科衛生士によって発症を防ぐための取り組み(定期的なメインテナンス)を続けてきた。その結果、20歳以下の子どもたちのカリエスフリー率やDMFTは極めて良好に維持されており、継続的なメインテナンスを続けている成人の長期経過からは喪失歯の確実な抑制が見て取れることから、このような歯科医療が患者利益に大きく寄与していることは明らかである。
 ところが、現在の日本においては様々の理由からこのような診療システムを備えている診療所が極めて少ないのが現状である。日吉歯科診療所の30年の取り組みとその結果を考えると、このような歯科医療が普及するべきであり、また当たり前の歯科医療のあり方ではないかと思っている。だが、大学教育、行政、歯科医師会などの理解が十分に得られない現状にあっては、まだまだ少数派である。
そのような現状のために、日吉歯科診療所の診療スタイルは社会的な認知度が低いゆえにそれを知った方々から「目からウロコ・・」といわれることも多いが、私としてはこのような歯科医療が急速に社会に浸透し、歯科医療の「常識」として受け入れられるようになることが望みである。


 現在、多くの研究者によって、口腔内疾患は全身の健康とも大きな関わりのあることが解ってきた。1つは、異常繁殖した口腔内細菌がLPSを産生し、それが血流を介して全身に伝播することでさまざまな全身疾患を助長することである。特に心疾患や糖尿病の予防やコントロールに大きな関わりを持っていることが解っている。また、高齢者の肺炎の7割が口腔内細菌の異常繁殖と関わりのある誤嚥性肺炎であるといわれており、抵抗力の低い高齢者になればなるほど、口腔内細菌のコントロールがより重要な課題となっている。2つめは、口腔の運動機能の低下による問題である。機能の低下、つまり歯の減少や筋力の低下による咀嚼力の減少は食べられるものが制限されることで栄養低下を招きやすく、特に食物繊維の摂取が少なくなると、腸内に悪玉菌が増加することで様々な疾病が生まれやすくなる。それ以外にも、骨粗鬆症、認知症との関連なども取りざたされており、高齢になってこのような問題を抱え込まないようにするためにも、若く健康な時からきちんとした口腔のケアを重ねてゆくことの大切さはいうまでもない。


 先月、医療、経済、文化、ジャーナリズムなど各分野の有識者で構成された「生きがいを支える国民歯科会議」がこれからの歯科医療のあり方について、日本歯科医師会に提言したことが報道された。その中で、「今後、歯科医療が『診療室で完結する』医療にとどまらず、『暮らしの中で、食生活を維持し、患者の生きがいを支える』医療へと発展して行くことを望む」という提言があったが、この提言を可能にする歯科医療は、オーラルフィジシャン型の歯科医療でしかあり得ないと考える。日吉歯科診療所の30年の実践が、日吉歯科診療所の特別なことで終わらないように、広く世の中に発信し続けて行きたいと考えているが、それにはまた様々なサポートも必要である。出来るだけ多くの人々にこうした歯科医療の存在を知ってもらい、多くの人々の健康に寄与したいと願っている。最近、そのような活動の一環として「最先端のむし歯・歯周病予防を要求する会」というNPO法人も立ち上げたが、今後も様々な機会を得ながら、地道な活動を続けて行きたいと考えている。


 現在の社会において、本当の意味での「腕のいい歯科医師」は、齲蝕や歯周病を十分に予防し、十分な機能を付加させ、審美的にも満足のいく口腔を育成し維持させることの出来る歯科医師である。生涯自分の歯で食事をし、会話し、微笑むことの出来る人生がどれほど価値のあることなのかを、多くの人々に理解してもらうことが私達の使命でもある。

感想文

訪問介護 東京青山キャンパス

心に残る言葉がなんと多かったことか、
実際に行動されて、継続している方だからこその言葉の数々だと感じる。
制度がもう少し「本当の予防」の大切さを分かるような方向に向けなくてはいけないと痛感した。
既得権益に縛られている人を否定するつもりはないけれど…自分がして欲しい事をどうしてもっと提供出来ない現状が出てくるのだろう?
沢山の人の意識改革が必要だけれど、今変えなければもっと大変な未来が待っている。
すぐに結果が出るというものではないかもしれないけれど、皆が幸せになるとはこういう事のような気がした。
その結果として、医療費も抑えられるし、患者さんも痛かったり嫌な思いをしない、こうなるべきだと思う。
総入れ歯の方々ばかり、当たり前のように見てきたけれど自分の歯で食べられる幸せというのは確かにあると感じる。
その一方で100歳でも自分の歯がかなり残っている方も何人かいらっしゃり、これはすごい!ではなくこれが当たり前の世の中になるよう小さい内からのケアの大切さを教えていただいたように思う。
目からウロコでした、という感想そのままですが、先生にとってこの言葉はありがたくないのだと思うと、少しでも意識を変えていくお手伝いをする方が皆のためになるのかもしれないと思い直す次第である。

大田原キャンパス 医療福祉経営

今回のお話を聞きながら、歯医者さんから定期検診のハガキが来ていたことを思い出しました。
これまで、歯が痛くなったり、歯石が気になったりしないと歯医者さんにはかかっていませんでしたが、自分の歯をもっと丁寧にケアしないと、年老いた時に自分の歯が1本もない!なんてことになってしまうなと思いました。
痛くなってから治すのではなく、患者自身がもっと自発的に、定期的に歯のケアに取り組む意識が大切だと気づきました。熊谷さんのオフィスではアポイントメントを時間帯で取っており、いかに時間を守ってもらうかというお話がありましたが、こうした患者への働きかけが、患者がケアに取り組む自発性を育てていくように感じました。
私も早速定期検診の予約をして、今回のお話の中で初めて知った「バイオフィルムの除去」について、いつもお世話になっている歯医者さんに聞いてみようと思います。

助産学分野 大学院生

昨日の熊谷先生の「目からウロコの歯の革命」講話はなるほど目からウロコでした。私はまだ予防の時代かと医療従事者でありながらそう思っていましたが、予測の時代とは・・・授業中、あらゆる視点で考えてみると矢張り今の時代は予測の時代です。

これは、どの分野にも当てはまるカテゴリーかと思いました。患者教育が大変だったようですが、何事も教育が大事な面が多々共通してあります。納得です。

熊谷先生が長年ミッションを確り崩さずに邁進された経緯を聞き、私もミッションをしっかりもち目的・目標に向かうことを授業の中から歯の革命以外に学ぶことができた貴重な時間でした。

毎回思うのですが、大熊先生をはじめゲストの先生には、なにかを考えさせてくれる授業で、受講してよかったと思います。ありがとうございました。

助産学分野

今回は熊谷先生より歯科医学に関する貴重なお話を聴講することができた。

私の父親と兄が歯科技工士なので、歯科医学に関するお話は興味を持った。幼いころから、父親がつくる銀歯や入れ歯を見てきたため、歯科治療や技工の進化については多少は知っていた。

しかし「8020運動」は医療者でなくとも周知しているが、酒田では一生自分の歯を失わない「8028」が現実になりつつあることを知り、早期発見・早期治療だけにとどまらず、日常生活から口内環境を整えるという考えが根底にあることを初めて知った。

また、虫歯の原因はバイオフィルムであること、その除去は自分での歯磨きでは取り除くことができず歯科衛生士の専門域であることが分かった。
今まで歯科医学に関することを知る機会がなかったため、今回のお話を聴講できよかった。

看護師

熊谷先生の講義を聞いて
最近、歯医者にまったく行っていない私にとっては、非常に耳の痛い話でありました。
探針での検診の方法もいけないことには知りませんでした。口の中の環境を整えて見守る方法。唾液の中のカルシウムの力である程度う歯は自然治癒できてしまうことの人間の自然治癒力に驚かされました。

将来、入れ歯にならずにすむ方法も、講義の内容でよくわかったのですが、良い予防歯科医師との出会いが大事であることと、私たち患者も探す努力と先生にあまり無理な要求をしないでおくことが大事であることを学びました。

無理な要求とは、虫歯だけ治してくれとか、詰め物だけつめてくれとかなどです。歯槽膿漏には、バイオフィルムというフィルム状の細菌の集合体で歯にこびりついているといったものであることもはじめて知りました。本当に目からうろこの話のオンパレ-ドでした。自らの歯磨きで絶対取れないとなるとやはり歯医者に行かないといけませんね。しかし、このような知識をもった歯科医師や歯科衛生士の方々はもしかしたら少ないのかもしれません。なぜなら、今まで私は一回もそういった指導を歯医者で受けていないからであります。今度、定期健診にいってこようと思いますが、その時に上記の内容を話してみたいと思っています。
一生自分の歯で食べ、美しい口元を保ち、きれいな発音をするための歯科改革・入れ歯にならない権利に取り組んでいる歯科医師を目の当たりにして感激いたしました。歳をとれば入れ歯になるのは当たり前、しょうがないこととあきらめるのではなく、今後は歯科医療を受ける側の意識も大きく変えていかないといけないと感じています。全身疾患にかかりやすくなるリスクが高率になることは知りませんでした。

入院患者に口腔ケアを歯科衛生士を交えて取り組んでいるところもありますが、やはり、そういった取り組みは大事なんですね。それと、患者個人の歯の状態を事細かに記録しておく重要性についてもよくわかりました。十分なインフォ-ムドコンセントにつながっていくひとつの方法であることを読み取ることができました。

図書館員

こんばんは。乃木坂スクールではいつもお世話になっております。レポートではありませんが、ちょっと感想です。
今週の熊谷先生のお話、素晴らしかったです。感想はたくさんあり、信念を通された偉業だと思いました。
毎回、素晴らしい講師の先生方の講義をありがとうございます。授業終了後の夜の交流会も参加したいのですが、中々叶わず残念です。
今、思っていることは医学部の教養課程で、ゆきさんの授業のようなものができないか考えています。図書館員といってもヒラの事務職に大学上層部へ提案する権利もありせんが、1年次に患者の語りにどっぷり浸ってもらい、学部で科学的への扉を開き、臨床研修でまた患者の語りに触れる、そのような将来の医療人としてのバランスをとる重要性を感じてもらうたい、そのような医学教育を今の職場の医科歯科大教養部で実現したいと思い始めています。
しかし、乃木坂スクールでは、社会経験のない方はいらっしゃらないと思いますので、半年前まで高校3年生だった学生に、講師の貴重な体験を話していただいても、‘糠に釘’にならないか危惧します。乃木坂スクールのゆきさんの授業は長年に信用と膨大な蓄積があってのものと推察しますので簡単にはまねできないことは重々承知しています。
しかし、医学部の教育が1年生から医学づけにするような‘専門学校化’では、将来、回答がない事柄に対処できる思考力が育成されるか疑問です。日本で唯一国立大で「教養部」が残っている東京医科歯科大学でどこにもない特徴がだせないか、また全国画一的な医学教育になり、教養部を一校でも残して、将来への実験校にしなければとも思います。しかし、抽象的なリベラル・アーツには学内外とも、冷ややかです。来年から2年間の教養課程が1年に短縮される予定です。
現在の私の結論は、〔メディカル・ヒューマニティーズ〕の授業プログラム作成です。といっても中身はこれから考えます。実現度もゼロですが、ゆきさんの授業にはとても刺激を受けており、やはり自分の知らない世界に日常的に触れる体験は重要だと感じています。
本当に講師依頼や当日も大変でご準備の手間はすごいものでしょう。しかし、相当にガツーンと影響を受けております。
今度ともご指導お願いいたします。

保健師

目からウロコ
今回の私が受けた目からのウロコは、バイオフィルムが原因で除去が専門的に行わないといけない点です。
予防で、ブラッシングの大切さや定期健診の大切さまでは分かっていましたが、さらに深く定期健診歯石除去は年2から3回は必要であり、それもバイオフィルムを除去目的で、予防にとどまらず、予測を行っていくとこも、大切であることを知りました。

熊谷先生の活動から
初めて、先生の活動や講義等を聞きました。もっと早くという思いもありましたが、知ったとき、気がついたとき、行動に移すことが大事です。早速、自分自身のために定期健康診断及び今後今の歯を維持するための健診を、予防の観点から行っている歯科医院に予約入れました。まずは、自分から行動です。
今後、現在大学の保健室勤務であるので、これからの若い世代の学生さんに今まで以上に予防と予測の観点からガイダンスや保健室来所等機会を使って広げていきたいと思いました。
目からウロコ、今後当たり前、常識に思った以上に早く来ることを願いました。

国際医療福祉大学大学院看護学分野 看護管理開発学領域
福岡天神キャンパス 看護教員

 幼いころによく歯医者に行き、とても怖いと感じた記憶があります。多くの機械や専門器具が並んでいて、歯を削る(?)音は、子供にとっては恐怖でした。齲歯になって痛みが出て、我慢できなくなったら歯医者に行く・・・ということを繰り返していました。“親知らず”は3本抜きました。そのうち1本は看護師の国家試験前日で、歯肉まで腫れ上がってしまい泣きながら歯医者に行きました。国家試験中は抜歯後の痛みと腫れで苦しんだことを忘れることができません。
 高校生の時に、交通事故で前歯が5本欠けてしまい、治療しました。その後、30歳過ぎたころから、歯肉と歯のバランスが悪くなり、再度歯を入れ替えました。前歯であるため、保険対象外で高額でした。
このような自分の経験を思い出しながら、熊谷先生のご講義を聴かせていただきました。
ここ数年は、定期的(6ヶ月ごと)に歯科受診をして、歯石除去をしてもらっています。歯科衛生士の方から何度も歯磨きの指導を受けましたが、どうも下手くそらしい・・・。電動歯ブラシを併用したりしていますが、口の奥の方はうまくいかない・・・。
熊谷先生の言われるように、バイオフィルムの感染には特に関心を持ち、日々の歯科管理を行っていきたいと思いました。
以前働いていた病院では、歯科を閉鎖しました。私たち看護職は、「なぜ?」「歯は大切なもので、入院患者様も治療や義歯の調整などで多く受診しているのに・・・」という気持ちでした。この歯科は、外部からの患者様より入院患者様に対応する役割が大きかったように思いますが、病院経営上の問題だといううわさが流れ、結局閉鎖しました。もちろん日常の援助の中で、口腔ケアを徹底していきましたが、私たち看護職ができることには限界がありました。入院患者様、時に寝たきりの患者様は、歯科の治療やメンテナンスが疎かになっていきました。
 歯の大切さをもっと知り、「予防、早期発見・早期治療、メンテナンス」の重要性と関連付けて、他職種と連携をとりながら、看護に活かしていきたいと思いました。
ある日、実家に帰ったら、父の歯が義歯になっていて「あ〜、そんな年齢になったのか・・・」と少し悲しく感じたことがあります。父は、義歯装着に違和感(痛み?)があるらしく、食事の時に仕方なく装着するのみでした。会話をする時は、とても不便そうで顔貌も変わっていました。義歯は何度も調整してもらっているようなのですが・・・。
今回の熊谷先生のお話を参考に、歯の健康を維持できるように日々努めたいと思いました。

大田原キャンパス 助産学分野

今回「目からウロコの歯の革命」と聞きとても興味を持ちました。最近自分の歯を気にする時間がなく今回講義をうけ歯に関心を持つきっかけになったと思います。
私も歯の治療を行った経験があるのですが、期間がそのくらいかかることや、費用や処理の内容など詳しく聞いたことがありませんでした。病院にかかるように歯の治療もどのように行うのか私たちも知る事が重要である事が分かりました。近年歯は重要視されており、歯の噛み合わせが悪いと肩こりの原因になるという文献を読んだ事がありそれほど歯は重要であると感じました。
講義の中で先生が「現代は予測の時代である」とおっしゃっておりまさにその通りであると思います。予測を行い早期発見・早期治療をしていくことで高齢になっても歯を保つ事ができ、高齢になってもおいしく物を摂取する事ができる。当たり前であるがなかなかできない事である。それが実現できるように私も歯科にさっそく行ってみようと思う。

看護士 大田原キャンパス

オーラルケアについてはほとんど知識を持っていなかったので、とても勉強になりました。今後助産師として活動していく上で疑問に思ったことがあります。歯科に関するリスク因子は個人個人異なるのでオーラルケアにも個別性があるとのことでしたが、子どもの歯科メンテナンスはいつ頃から始めるのがよいのですか?歯が生え始めてから?それとも歯が生えそろったら?永久歯に生え換わり始めてから?乳児健診などの保健指導を行うのでよろしくお願いします。

助産師

「予防医療に力をそそぐことで、患者様の健康にも医療費削減にもつながり、患者様ひとりひとりだけでなく、国の将来まで見据えたうえで利益が出る。」ということはよくわかりました。私もそれが大切だと思います。
私たち助産師も妊婦さんたちに、異常にならないように、体重増加管理や栄養管理、感染予防のための日ごろの過ごし方などを指導しながら、何事も起こらないような状況で自然な出産ができるようサポートしています。
介護も同じだと思います。要介護にならないようにするための、介護予備軍のひとたちに、自分でできる予防法、生活の送り方などを指導していくことで介護を受けるひとたちが、少しでも介護を必要とする日を先送りでき、重症化しないようにすることで介護保険も出費が減ると思いました。
今後も自分たちの出来る範囲ではありますが、予防に努めていきたいと思います。

大学院留学生 東京キャンパス

今日の講義について 私達は「自分の受けたい歯科治療」を追求し実践しています。口は健康の源であり歯と全身を切り離して捉えているものは、もはや医療とは呼べません。
この事を基本に据えない限り、「自分の受けたい歯科治療」を実践することは不可能です。ですから、生体にリスクを負わせるインプラント(人工歯根)や、見た目優先のワイヤー矯正などは、私たちの選択肢にはありません。

臨床心理士

<熊谷崇先生>       魔法のメンテナンス

メンテナンス
メンテナンス
心に心地よく響く言葉
診察台に座るのが心地よさそう

メンテナンス
メンテナンス
毎日、毎週、毎月、毎年
続けていくのが楽しくなる

ああ、38年前
この魔法のメンテナンスに出会うことができていたら
私の大切な人は
大事な大事な歯を20歳にして
何本も失うことはなかったろうに

歯茎が炎症を起こして
40度の熱が続いた
脳膜炎を恐れられ
虫歯でもない歯を抜き取られてしまったの

高熱にうなる彼を一人残して学校へ行くことができないで
単位を捨てた私
それが人生の岐路を分かちたの
以来38星霜
歯は幾度も炎症を繰り返し
そのたびに
歯医者の椅子に座る恐怖がトラウマとなって蘇る
失った歯は嘆いても戻らず
ぐらつくブリッジの歯で凌いできたわ
よく化膿する歯茎と格闘し続けながら

メンテナンス
メンテナンス
これからでも間に合うのよ
一生は長いから

メンテナンス
メンテナンス
熊谷魔術師のあみだした
一生自分の歯で食べれる
これぞ最高の魔法の術
この魔法こそ
メンテナンス

30年がかりで酒田の町に
この魔法をかけ
虫歯ゼロの町へと奇跡を起こした
彼のもとには
46人の妖精たちが
魔法使いの弟子となって魔法をふりかけている

よき弟子
よき師匠
メンテナンスの魔法は
粛々と受け継がれていく

この魔法使いがどうか
酒田以外の町の
わたしの町にも登場しますように
メンテナンス
メンテナンス
サンタクロースにお願いしよう


インターネット 女性受講者

●歯科予防の意義を再認識
熊谷先生の講義をお聞きし、現在の日本の歯科治療の理解が少し深まったような気がしました。現在の診療は、ひと昔前に比べ、治療方法も変わり、できるだけ自分の歯を残すことに、最大限の努力が払われるようになってきました。
しかし、歯科予防に熱心な日吉歯科診療所のような歯科医院は、まだ少ないのでしょう。先生のお話から、患者一人一人の写真入りカルテを、歯の健康ファイルとして保管し、患者の歯の健康を責任をもって継続して診るという強い意志が感じられました。

● 障害児こそ、乳幼児期からの歯科予防がとても大切
ラッキーなことに息子と私は、ある方から歯科予防に熱心な歯科クリニックを紹介され、半年に一度予防のための歯科検診を受けています。熊谷先生の講義の中にあった、歯科衛生士さんによる歯石除去や虫歯予防のためのフッ素塗布、また歯磨き指導なども丁寧に受けています。そのため、検診を始めてからは、歯の健康は良い状態が保たれるようになりました。この歯科クリニックは、障害者の歯科診療も普通に受け入れ態勢が整っているため、息子の検診もスムーズに行われています。

● 子供病院での障害児歯科治療が、大人になった現在に繋がる
養護学校時代、通院していた子供病院障害児歯科の医師と歯科衛生士さんは、障害児への理解がとても深く、その優しく丁寧な対応に、親子ともどれほど救われたか分かりません。そのときの適切な治療のお陰で、息子は大人になってからも、困ることもなく現在に至っています。このことは、エッセイ「育ち愛」の中で詳しく書きました。
障害児こそ、歯科予防に特に力を注いでほしい点です。静岡でも、エッセイ「育ち愛」を出版後、障害児歯科治療が少しずつ整備されてきたようでとても嬉しく思っています。重症児の場合は、自分から「歯が痛い」と言葉で訴えることができないため、気づいた時には、とてもひどくなってしまうケースが多いのです。虫歯が奥深くまで進行していると、治療がとても困難になってしまいます。治療する医師も障害者本人も、大変な時間と労力を要することになり悪循環に陥ってしまうのです。

● 障害児歯科治療の人材育成を
これまで、なかなか障害者、特に自閉症児の治療を積極的に受け入れる歯科医がいませんでした。治療の必要があるのに受診することができず、大切な歯を何本も失ってしまうといった例が目立っていました。ひと昔前に比べれば、障害児・者の受け入れは、ずい分広がってきたようです。しかし、障害児・者への対応の不慣れさが目立ち、安心して任せられる歯科医師や歯科衛生士は、まだ少ないようです。これまで障害福祉の世界は、すべて施設内で完結していたため、当然、どう接したら良いか対応に不安を抱いてしまう医療関係者が多いようです。現場で経験を積み、障害児歯科治療に詳しい先輩医師から指導を受け、技術を向上させ、自信をつけていく以外方法はありません。

ある歯科医が、こぼしていました。「最近のモンスターペアレントと言われる30代、40代の母親たちの見せる傍若無人な振る舞いに、困り果てている」と。予約時間を一時間近く遅れても、平気な顔をして一言も謝りの言葉さえないと言うのです。障害児を診察する以上に、彼女たちへの対応に頭を痛め、苦悩している様子が伺えます。

● 父の介護を通して見えてきたこと
父の介護を通して見えてきたことの中に、この口腔ケアの大切さがあります。講義の中にあったように、88歳になる父の場合も、最期に近づいた寝たきりの時には、自分の歯は下の前歯を一本残すのみ。たった一本残った貴重な歯を、ヘルパーさんが歯ブラシで丁寧にブラッシングしていたことを思い出します。たった一本でも自分の歯が残っているということが、どれほど大事なことかというのを聞きました。主治医からすでに老衰と言える状態と宣告されてから、父は、どんどんやせこけていき、それまで使用していた入れ歯に不具合も生じてしまいました。
そのため、骨と皮だけになった父に合う入れ歯を作る必要性に迫られ、新しい入れ歯を作ったことがあります。そのときは、歯科医師が、自宅まで来て下さり、歯型を取ってくれたのです。そのとき、訪問歯科治療の様子を目の当たりにしました。
待ち望んだ新しい入れ歯が完成し、それをはめるときになって、顔の骨格に上手くフイットせず、結局、残念ながら使用できずに終わってしまったことがありました。そのときの、父の落胆ぶりは相当なもので、なだめる言葉に窮するほどでした。
「新しい入れ歯ができたら、また、好きなお刺身が食べたい!!」
父はまるで子供のように、とても楽しみにしていたのです。人間が生きていく上で、食べたいものを食べることができなくなるというのは、本当に酷なことなのです。
先生がおっしゃっていたように、健康な自分の歯を出来るだけ残して、その人が最期まで、その人らしい「生」を全うできるようにすることはどんなに大切なことだろうと痛感します。

医療経営管理分野 医療福祉管理コース  看護士

1、はじめに
人が生きていくためには一日に三度の食事から元気な細胞を生んでいく。そう考えたときに、生きるための始まりは口の中にあるのだろうと以前から考えていた。もうずいぶん前に、松下の健康管理室に在職しているときに、歯科検診を定期健康診断に組み入れる事により、歯科にかかる医療費の削減について調べた事が ある。歯科検診費用を全額負担したとしても最終的には、歯科治療にかかる費用より安いというデーターがでた。そのときの経験からも、今回の講義は十分に納得するものであった。

2、熊谷先生の事
新しい事の取り組みには、沢山のご苦労があった事と思います。しかしながら、信念をもってしっかりと前を見て進んでいくお姿に、感動しましたし私も見習わなければと思いました。自分の住んでる地域にも同じような考えを持つ先生がいないかと、インターネットで探してみたところです。今後の展開に期待しています。

3、講義から
末は入れ歯があるから大丈夫のような安心感を持つ人が殆どではないだろうか?歯が抜けていくのは老化として、受け止めている。よって、歯が抜けることを予防する習慣があまりないような気がする。歯の手入れをきちんとすれば、いつまでも自分の歯で食事が取れる。咀嚼ができる。咀嚼ができれば誤嚥性肺炎は防げ る。良い流れに繋がっていくと思います。日吉歯科診療所では、歯科衛生士の役割・機能がきちんと果たせる環境を作っていることを感じました。働き甲斐・やりがいは良い結果につながり責任と自信が持てることと思います。そのような環境ができていると感じました。今後の歯科医療は予防が重要だと考えています。生涯自分の 歯で食事をする事を目標に、歯や口腔のケアにあたって行きたいと思います。NPO「最先端のむし歯・歯周病予防を要求する会」の活動に注目していきます。

看護士 東京キャンパス

熊谷先生のご講義、とてもわかりやすく聴かせていただきました。
近頃は、レポート提出期限は中々守れずにいますが、ゆきさんが事前に送ってくださる資料をもとに、‘ようやく’予習をして授業に臨むようになったので、なおさらわかりやすいのだとは思いますが。第一印象は、「先生のお声とても素敵ですね」。
そして、以前、TVで紹介されていた先生なのかなぁと、かなり前の記憶がほんの少し蘇りました。山形の歯科医ということで、記憶があります。その時は何気なく見ていたように思いますが、あらためてお聴きすると、本当にすごいことなのだと痛感しました。
なので、もう少し、先生の御苦労された(恐らくかなりの抵抗勢力?があったのでしょうし—今もある?—、それに対してどのように先生が立ち向かわれていったのか、いるのか)というところもお聴きできるとよかったのですが、今回は、その点はあまりお話にならなかったのですね。
それと、一つ二つ、質問もありました。
治療方針と患者さんのモチベーションについてのことです。
私は精神科病棟で勤めておりますが、精神科の患者さん、特に統合失調症の慢性期の患者さんなどは、口腔ケアが疎かになりがちです。院内に歯科はありますが、今の先生(口腔外科がご専門とのこと)はことごとく抜歯します。一度に3,4本の抜歯も少なくありません。で、結局義歯装着という運命になるわけですが、それは致し方ないことなのかどうか・・・?ということが1点。確かに、歯牙がきちんと残っているのではなく、その根っこぐらいしかないという患者さんが多いということなのだとは思うのですが。それともう1点。
私自身、アメリカのTVには、どのような理由があっても映れないほど歯並びが悪く、日々のケアが大切なのは十分わかりながらも、いかに実践継続が難しいか、ということで、そういう場合先生は、どのようにして患者さんたちのモチベーションを維持・向上させておられるのか、お訊きしたいと思いながら聴いておりました。
治療には拒否的ではないけれど、自己努力は難しいという場合です。
それでも、衛生士は非常に素敵な熱い方で、毎月病棟内の作業療法という枠で、歯科の講義やブラッシング方法を含めたアドバイスをしつつ、「まずは一度チェックに来てみてください」というメッセージを送り続けたり、病棟スタッフと試行錯誤しながら取り組んでいますが、日々のケアをどのようにしていくかは悩むところです。また、“予防から予測へ”と、“スタッフも働き続けられる体制づくりに努めている”“Ns.を大切にしているDr.は良いDr.、歯科衛生士を大切にしている歯科医は良い歯科医”というところは、私も大同感です。今度、衛生士と今回の授業で学んだことについて、色々と訊いたり、話し合ったりしようと考えています。衛生士にはその旨伝えてみました。
あらためて、私自身と病棟の患者さんの口腔ケアについて考える機会を与えてくださり、ありがとうございました。

国際医療福祉大学院 先進的ケア・ネットワーク開発研究分修士1年

私は居宅支援事業所においてケアマネジャーをしております。ケアマネジャーとして約10年が経ちます。また、現在、国際医療福祉大学院修士課程1年において『在宅要介護高齢者における口腔ケアに関するケアマネジャーの意識調査』について研究をしております。基礎資格は歯科衛生士です。歯科衛生士として約10年近く勤務しておりました。幸い、私が勤務していた歯科医院も予防には力を注いでおりました為、担当制(歯科衛生士)を取り、定期検診も行っておりました。しかし、歯科医院は都内オフィス街にあった為、子どもの治療は無に等しく、また、転勤、退職等により、長期管理が難しい点もありましたが、一方で、転勤先より出張にて上京した際に、検診とクリーニングのみを希望される患者様もおられ、安定にまで至るプロセスを患者様と一緒に共有(口腔内写真等を利用して)した喜びもあり、受講中に懐かしさと眩しさを感じました。
眩しさを感じたのは、先生が諦めていないことです。この30年間、熊谷先生は自身の信念を持ち続け、邁進しています。講義の中に『変えるにはリスクは伴う 変えなければより大きなリスクは伴う』と示しておりました。私も現在の介護保険制度に、疑問を感じ、介護保険の理念でもある『自立』を目指し、可能な限り高齢者の有する能力を活かし、寝たきりにならないように、オムツをつけないよう、ケアマネジメントに力を注いでおります。しかし、これは、世の中の方が考える一般的な考えではなく、『高齢者=寝たきりになる=オムツをつける』が、一般的な考え方な為、ケアマネジメントを行う上で相当な労力と忍耐が必要です。正直、押しつぶされてしまいそうにもなります。
今回の熊谷先生より学んだことを今後の仕事や研究の糧として活かし、日本人の健康と言う概念の変容の一助になりたいと考えております。
熊谷先生、遠い酒田よりお越し頂き、ありがとうございました。いつか、熊谷先生と直接お話しが出来る日まで、努力して参ります。
大熊先生、大変価値の高い授業をご提供して下さり、ありがとうございました。

国際医療福祉大学大学院 看護教員
大川キャンパス

大学院の他の講義で、歯の健康が胃瘻に大きく影響するので、これから重要になってくるということを聞いていました。
高齢者の罹患する疾患の第1位は肺炎で、そのうち誤嚥性のものが多くなっており、口腔の清潔は重要です。また、人として食べるということは全身状態の改善と生きるという思いにつながってきます。歯の健康は日ごろから気をつけていることでした。

歯科には幼稚園時代から毎日通っていました。毎日通っていたのに、齲蝕は酷くなりは曲がって生え、信用していたのに酷いなと思っていました。しかし、23年前東京で1年間の研修時代、広尾の歯科医院に受診したところ、診察の前に、歯磨きを指導通り行うことや歯石除去を定期的に行うことなど説明を受けそれを実施すると誓約しない限り、治療はしないと言われました。誓約書にサインをした後、歯磨きの仕方の指導を受けただけで治療はなく、それが1回目の治療でした。それから、歯間ブラシを使って毎日30分の歯磨きをして、1週間後に治療が開始されました。 その時治療していただいたところは、23年たった今も再治療とはなっていません。幼少のころ歯科医のせいにしていた私は、その時、自分の管理が悪かったのだと思いました。そして、その場しのぎの治療ではなく予防医学も含めて、治療に取り組んでおられたその歯科医師に感心していました。ただ、1年の研修後、帰省した後5年くらいは、定期的に歯石を除去し歯磨きも行っていたのですが、出産後、時間がなくなりだんだんできなくなりました。意識も薄れ現在に至っています。今回、先生の講義を聞いて、23年前を思い出しました。先生の言われる通り、長期間、生きている限り歯の健康を維持するために意識を強く持ち続けメンテナンスをしていくべきでした。いまだに、広尾での歯科医師のような治療を受けることはありませんでした。治療が問題ではなく、私の意識の問題ですが。

国際的なガイドラインまであり進歩している中、私のように中途でできなくならないように、続けるシステムが重要です。先生は歯科医師会の重圧の中、国民の健康のため、最先端のむし歯・歯周病予防する会を発足して活動されておられます。いまだに受診すると痛みを確認するためにコンコンとされる深針が悪影響だ ということを普及しようとなさっています。数多く弟子を育てていただいて日本中に散在させていただきたいと思います。
喫煙がシソーノーローの原因にもなっており未成年者の喫煙が歯へも影響しています。風邪は万病のもとといいますが、齲蝕やシソーノーローは万病のもとです。健康についてもっと学習する必要があります。「入れ歯にならない権利」に取り組んでおられますが、学習し自分で自分の大事な歯を守っていく義務が 私たちにはあると思います。それを普及できるよう、歯の大事さをわかっていない子供や若年者に機会があれば話をしています。
熊谷先生、日本の医療費のために、また、健康寿命の改善のためにご活躍を期待しております。
医療に携わるものとして、予防医学の根幹の講義をありがとうございました。

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