診療について

長期メンテナンス結果

一般用


これは2008年にインターネット上で行なわれた「歯みがき以外で、口の中を清潔、健康に保つためにあなたが心がけていることは?」というアンケートの結果です。結果をみると11963人の回答者の内、「歯科で定期的に検診を受けている」と答えた人が僅か1.5%しかいないことが分かります。
日吉歯科診療所では来院される全ての患者さんのうち、94%の患者さんがメインテナンスを受けています。
ここからは日吉歯科診療所成人部門、小児部門における患者さんの長期メインテナンスの結果についてお知らせ致します。


成人部門メンテナンス結果
データは2008年、2009年2年間に日吉歯科にメインテナンスのため来院した20歳以上の患者さん(4754人)を対象としました。
定期メインテナンス患者さんとは、日吉歯科でメインテナンス間隔が2年以上あかずかつ決められたメインテナンスの70%以上来院されている方をさします。
不定期メインテナンス患者さんとは、仕事や家庭の都合により上記の通りの来院が困難だったが、継続的にメインテナンスに来院された方をさします。


表は日吉歯科診療所に長期にわたり定期的に来院された患者さんがメインテナンス中に失った歯の数の平均値をグラフにしたものです。縦軸は失った歯の本数、横軸は初診時の年齢を示します。赤、黄色、緑、そして青の折れ線グラフは、それぞれメインテナンス期間が10年未満、11-15年、16-20年、20年以上の患者さんのグループの平均そう失歯数を示します。

厚生労働省が6年毎に実施している歯科疾患実態調査の1987年および2005年の調査結果を利用し、18年間の日本国民の平均そう失歯数を概算すると、1987年当時20-34歳(2005年38-52歳)だった国民の平均そう失歯数は1.76本程度と推測されます。また1987年当時45-54歳(2005年63-72歳)だった国民の平均そう失歯数は6.12本程度と推測されます。
(参考:2005年 歯科疾患実態調査統計表 表Ⅲ-5-5 一人平均現在歯数の推移)

緑の折れ線グラフ(メインテナンス来院年数:16-20年)をみてください。初診時に年齢が20-34歳だったグループの平均そう失歯数は0.31本です。初診時に年齢が45-54歳だったグループの平均そう失歯数は1.29本です。おおまかな比較ですが、およそ18年間における平均そう失歯数が、両方のグループにおいて、歯科疾患実態調査の結果と比較し、極端に低いことがわかります。このことは、メインテナンスにより歯の喪失が明らかに防がれていることを示しています。

また、このグラフからはメインテナンス開始時期(初診時の年齢)が早い程、そう失歯数が少ないことがわかります。例えば21年以上の長期メインテナンス患者さんのグラフを見てみると、34歳以前に初めて来院された患者さんのメインテナンス期間中の平均そう失歯数は0.3本ですが、55歳以降に初めて来院された患者さんの平均そう失歯数は1.9本です。このことは、若い時期からメインテナンスに通うことが、より多くの歯の喪失を防ぐことになる、ということを示しています。


次の表は日吉歯科診療所に長期にわたり不定期に来院された患者さんがメインテナンス中に失った歯の数の平均値をグラフにしたものです。
緑の折れ線グラフ(メインテナンス来院年数:16-20年)をみてください。初診時に年齢が20-34歳だったグループの平均そう失歯数は0.46本です。初診時に年齢が45-54歳だったグループの平均そう失歯数は1.2本です。不定期にメインテナンスに来院された患者さんのグループでも、およそ18年間における平均そう失歯数が、両方のグループにおいて、歯科疾患実態調査の結果(推測値:20-34歳1.76本、45-54歳6.12本)と比較し、極端に低いことがわかります。このことは、不定期の来院でも継続的なメインテナンスにより多くの歯の喪失が防がれていることを示しています。

また、このグラフからもメインテナンス開始時期(初診時の年齢)が早い程、そう失歯数が少ないことがわかります。例えば21年以上の長期メインテナンス患者さんのグラフを見てみると、34歳以前に初めて来院された患者さんのメインテナンス期間中の平均そう失歯数は0.5本ですが、55歳以降に初めて来院された患者さんの平均そう失歯数は2.3本です。定期的に来院された患者さんのグループに比べると失った歯の本数は多いですが、やはり若い時期からメインテナンスに通うことが、より多くの歯の喪失を防ぐことになる、ということを示しています。


小児部門メンテナンス結果
データは2005年に実施された歯科疾患実態調査(765人)と、2008年1年間に日吉歯科に来院した20歳以下の患者さん(2892人)を対象としました。
定期メインテナンス患者とは、日吉歯科でメインテナンス間隔が1年以上あかずに継続的にメインテナンスを受けている人とし、その中で5歳以前より来院している人、さらに家庭用カルテである健康ノートを持っている人の口腔内の状況を、歯科疾患実態調査の結果と比較しました。


DMFTとは永久歯の虫歯の経験本数のことであり、通常は年齢が上がるにつれて増加していきます。
歯科疾患実態調査では、永久歯が萌出する6歳直後からDMFTが増加し、ほぼ永久歯列が完成する12歳ではすでに1.7本になり、それ以降はさらに急激に増加し、20歳では6.7本になっています。
定期メインテナンス患者、5歳前より定期的に来院している人、5歳前より定期的に来院し健康ノートを持つ人では、いずれもDMFTは歯科疾患実態調査よりもかなり低いことが分かります。またこれら3つのグループの差は、主に12歳以降に出てきており、20歳では大きな開きになっています。5歳前より定期的に来院し健康ノートを持つグループは、年齢が増加してもDMFTがかなり低い値で抑えられていることが分かります。


カリエスフリー者率とは、永久歯の虫歯の経験が1本もない人達の割合をパーセントで示したものです。通常は年齢が上がるにつれて減少していきます。
歯科疾患実態調査では、12歳ですでに50%以下であり、20歳では10人に1人もいません。
定期メインテナンス患者では、歯科疾患実態調査に比べ、カリエスフリー者率がかなり高い値で維持されていますが、5歳前より定期的に来院している人、5歳前より定期的に来院し健康ノートを持つ人では、さらに良好な値を示しています。5歳前より定期的に来院し健康ノートを持つグループの20歳では、9割近い人達がカリエスフリーを維持しています。



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